ある戦慄の作品情報・感想・評価

「ある戦慄」に投稿された感想・評価

ヒルコ

ヒルコの感想・評価

3.0
タイトルバック超カッコいい。さて乗客の中で誰が一番クズかと考えると、フィリックスとじいさん以外の男が、もうね。この中の夫婦は全員離婚だよ!でも結局みんな、自分さえ良ければ良いと言うのが、最後のエンドロールで殊更に強調されます。この映画を観る我々も例外でなく、単なる傍観者としてちゃんとキャスティングに組み込まれているので、胸糞の悪さはひとしおです。
ゴマ

ゴマの感想・評価

4.0
チャーリー・シーンの父親である若き日のマーティン・シーンがチンピラ役や「アラバマ物語」で暴行容疑を受けて裁判にかけられる黒人青年役を演じていたブロック・ピーターズが出演している。深夜の列車の中で酔っぱらったチンピラ二人組が繰り広げる暴力とそこに偶然乗り合わせた乗客との緊迫感溢れる駆け引き。人生悲喜こもごもの乗客と執拗なチンピラ二人組との戦い。音楽のない静かな画面の中、乗客が次々に降りていく場面からの泥酔おっさんの寝姿のラストカットが印象的。
電車という密室に暴力、差別、そして不快感が充満する作品。
中産階級のヘテロ白人に巣食う悪意の権化のようなサイコパス2人組が、内心に不満を抱えるそこそこ善良で、生活にがんじがらめとなった人々を拷問にかけていく。

しかし前半部分には、60年代特有の非凡のセンスが横溢。特に人物ふたりを収めるカットの撮り方は構図がシャープで、目を見張るほどだ。デティールの描き方もシニシズムに満ちて小気味良いのだが、本腰が入り始めた中盤から、ユーモアセンスは完全に車外へ置き去りとなってしまう。

ラース・フォン・トリアーやミヒャエル・ハネケのプロトタイプのような作品で、生真面目な送り手の裡には、やり場のない怒りや絶望がとぐろを巻いている。

このレビューはネタバレを含みます

記録

主演俳優の色気一択
2人ともすげえが、口元のほくろ、今までの人生勝ってきて抑圧してきたタイプの顔
周りの人間はいつも抑圧されてきた
大なり小なりこういうやついる
ふざけちゃって
腕怪我した軍人もいいけど、アル中おじさんが一番好き

授業で見た中で一番記憶に残ってる
主演俳優がすげえ
トニームサンテ、他のも見たい

我関せずな客、困っている人を助けない人、現代日本の象徴
あの日やあの日を思い出す
折しも見た時が新幹線で暴れまわる男を抑えた男性が殺された日
いくら凶器を持っていても、みんなで襲いかかれば死ななかった
ラーメン屋であばれる100キロのよう
軍人もホモに見えた
百瀬

百瀬の感想・評価

3.3
ずっと人間の醜い部分を見せつけられる。乗客達の利己的さを描くだけでなく、乗客達に苛ついててもきっと同じ状況になったら動けないだろうという観客への皮肉も感じられる。色褪せぬ社会風刺映画。
電車内でイチャイチャしているカップルなんて
可愛いもので許せる範囲でした💏💑🆗👌

なぜならば!
とてつもなく傍若無人なチンピラ2人組が
電車に乗り込んでくるからです😡💢
コレは途中から1つの車両内で繰り広げられる
シチュエーションムービーになるのですが……
「人数では勝ってるんだから集団でボコれ!」
そう、おしとやかな私は言いたくなりました😡

このチンピラ2人組は悪魔です!!
人間が心の内に秘めた醜い感情を引きずり出す
冥界から送り込まれた悪魔の使徒だと思う👿

もし私が映画の世界に入り込めるのならば、
得意技「鶴の舞」と「でんでん太鼓」で
チンピラ2人組を成敗したくなりました😡💢

カリスマ🙆根も驚愕する作品でしたよ😌💖
haru

haruの感想・評価

4.5
酔っ払いに対抗するには酔っ払うしかない。

深夜の地下鉄で、酔っ払ったチンピラ二人組が車内で好き勝手するが、乗客は皆見て見ぬふり。
50年前に作られた白黒映画でありながら、未だにリアルに感じられてしまうのは、人間の本質は変わらないということ。公共の場で騒ぐチンピラが悪いのは当然なのですが、見てると途中から怒りの矛先が乗客に向かってしまう。チンピラご本人も言ってましたが、チンピラは2人、乗客は16人。つまり乗客が団結すればこんなバカは一瞬で制圧できます。しかし誰も動かない。もしくは誰かが勇気を出して立ち上がったとしても、誰も加勢しません。とにかく自分は関係ない、誰かが何とかしてくれる、みんな自分がイチバンなのです。そしてそんな彼らは私たち。私がもしこの電車に乗っていたとしても「やめなさいよ!このアンポンタン!」とか絶対言えない…!
ラストでさらに不快な気分になれます。この日たくさんの愛と友情が失われました。
この恐怖、迫力、緊迫、最高です。

まず褒めたいのが、構成。よくぞ100分の中で、登場人物の電車までの流れ、二人組のチンピラの残忍さ、現代社会にも通ずる皮肉を込めたと思います。あとは、アップを一貫したカメラワーク。電車内では常にチンピラを軸にして展開します。そこで各登場人物にからんでいく時のカメラ目線ショットが、良い効果を演出してるんです。表情のアップを切り返すだけでこんなに迫力が生まれるんですね。時折挟まれるチンピラの視点ショットも、カメラがぐるんぐるん動くもんだから、自然に不快感を覚えちゃいます。

カットの繋ぎだったり、フィリックスを除く登場人物の行動には納得がいきませんが、それでも見終えるととてもむず痒いものが残って、作品の評価を決定的にしてしまいます。とにかくもう、すごいです。
もん

もんの感想・評価

4.2

深夜のニューヨーク。
地下鉄のある車両で2人のキチガイ男によって繰り広げられる胸糞ワンシチュエーションスリラー。

キチガイ男も勿論胸糞だが、我関せずを貫き通す乗客にラストのオチまで、とにかく全てが胸糞だった。


1960年代のアメリカといえば黒人や女性が権利を主張し始めた時期。
そしてそれとともに数々の社会運動やベトナム反戦運動を軸に若者の犯罪が増えた時期でもある。

この作品はこれらの背景を踏まえて、当時のアメリカが抱えていた悩みを集約して描いている。


何度も言うようだが特にラストが胸糞で、国や国民に根強く残る差別・偏見の愚かさが見て取れる。
描かれているのはアメリカが抱える"癌"そのものだ。

それは今でさえ、完全に取り払われたかと言われると怪しい。


そして問われる。
「もし自分もこの場にいたら?」
「自分にも癌の種は眠っていないか?」

このレビューはネタバレを含みます

チンピラ二人組がとにかくクソなわけやけど、車内の人たちもそれぞれ色んな問題があって単なるいい人たちがひたすらイジメられるわけではないところが面白い。

それぞれの乗客たちの背景をコンパクトに説明しつつ列車に順々に乗り込んでくるっていう構成がすごいよく出来てたなー。
そして最後にチンピラどもが飛び込んで来ると👨‍👦

閉鎖された空間における人間の精神状態がうまく表現されてて、なんで誰も助けてあげないんだよーとは思いながらも実際あの状況ではどうしようもないかなーとも思う。

結局一人で立ち向かって怪我を負ったお兄ちゃんにずっと見てただけの人がすべての事が終わってから
「何かできることはあるか」って聞くところがものすごく深い…😔
そして
「たくさんあるけど説明する時間はないよ」ってうつろな表情で答えながらお兄ちゃんが連れていかれるところはもうトリハダもの🐥
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