SPNminaco

インビテーション/不吉な招待状のSPNminacoのレビュー・感想・評価

-
招待されたディナーがヤバい。普通、映画の序盤は呑気に進むものだけど、出だしからもう厭さ全開…。渋々訪れた主人公カップル、妙に清々しいホスト、見るからにイカれた女、いつまでも到着しない友人、見知らぬゲスト。どんよりまったりとしたカメラワークと会話が怖いったら。やがて怪しいビデオやゲームが始まり、もうこんな家イヤだ帰りたいヤバすぎる…。だが、もしや狂ってるのはどちらなのか?と主人公視点で混乱させる所がちゃんとある。防げなかった過去の悲劇、今起きようとしている恐怖。『ローズマリーの赤ちゃん』がNYのアパートだったように、森の中でなくLA郊外の住宅地という舞台設定が囚われた関係の濃度を高めてる。そしてジョン・キャロル・リンチの不気味さよ…。とにかく何か起きそうで起きない厭な空気が続くので、逆に終盤は安心して観られるくらいだ。まあ、しばらく疎遠だった友人に呼び出されたら壺売りつけてきたみたいな話はあるあるだけど、ここまで濃厚サスペンスフルにしたのは凄い怪作。意外な人が生き残った。
SPNminaco

SPNminaco