このレビューはネタバレを含みます
原題:Lo chiamavano Jeeg Robot。
イタリアの映画。
日本公開2017年。
劇場に行けず(劇場少ない)こないだお部屋で観た。
邦題かっこいい!と想ったらなんと日本の芸術カルチャーに精通するガブリエーレ・マイネッティ監督ご自身が和訳してイタリア版ポスターにも書かれているものだと知って驚いた。永井豪アニメ「鋼鉄ジーグ」は私が生まれるよりずっと前だ。映像やデザインや歌(好き)は知っていても本編知らないし何度も飛び出す「アマソ」や「闇の日」も謎謎だったけれど この映画の受容にそう重要ではないというか観ていれば判る。
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【以下、ネタバレあり】
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ポルノとプリンに逃避する自堕落中年犯罪者エンツォ。
虐待で病み「鋼鉄ジーグ」を妄信する女性アレッシア。
肥大した自尊心で血を撒き散らすマフィア・ジンガロ。
この三人を軸に描かれる少し野暮ったい英雄誕生物語。
エンツォが偶然手にした「大いなる力」の使い道も定まらず 中盤までドタバタする様に大丈夫かしらと不安になるものの 純心アレッシアと邪心ジンガロに心を揉みくちゃにされた末 ついに覚醒して盗んだバイクで走り出す姿に熱くさせられる。でももっと早かったらね(Ω_Ω)クスン
ふたりで並んでジーグを観る…
ひとりで観覧車を廻し続ける…
などぐっとくる場面も好きだ。
アレッシアがエンツォのため手編みしていたものが泣けるの。それを被るなら「気合入れてよね」と背中を押したくなった。
エンツォ役の俳優が歌う「鋼鉄ジーグ」イタリア版主題歌。さすがにバラバラババンバ~ン♪のままではなかったのね。でも渋くてよい歌だった。
監督のインタビュー記事も面白い。
この方ほんと日本の作品に詳しい。
http://nobodymag.com/interview/jeeg/index1.html