みーやん

皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグのみーやんのレビュー・感想・評価

3.6
なまじアメコミ映画が好きなだけに限られた予算のかなりの部分がマーベルだDCだにあてられてしまうわけだが、そんな自分がいかにヒーローものってこう始まってああなって、あんな見所とかそういう楽しさがあるもんでしょって決め打ちで観ているかっていうことを思い知らされた。すみません。
撮り方や演出が説明的でない感じとか、音楽や色合いのジャンルものにはない余韻や含みのある感じとか、そのへんが先入観かもしれないけどやっぱり非英語圏ヨーロッパってことなのだろうか。ストーリーも、先に書いたようなヒーローものの枠組みにそうようなそわないような、善vs悪の構図を作ろうと思ったらあまりやらないような偶発的な流れをあえていれていたりとか、ノワール系クライムサスペンス・ダメ主人公派っぽい要素がけっこうあって新鮮。
突っ込みたいところチープなところも含めて愛しく感じてしまう、計算でやってるわけではないんだろうけどやっぱりこういう映画がいいよねえ。
良かったところ物申したいところなど、ネタバレに抵触するあたりは別にコメントに書きます。
ヴェノムもこんなふうに、もっと汚れた主人公を雰囲気ある絵柄に収める方向でもよかったなあとか、邦画でヒーローもの撮るにしてもCGだなんだ使わなくても新鮮な、そして良い意味での邦画らしいテイストをきっちり盛り込んだものもできるはずだよなあそういうの観たいなあとかいろいろ考えさせられました。大傑作かというとアレだけど、いろいろ観てきたヒーロー映画のなかで、ずっと心にひっかかる一本になるような気がした。
みーやん

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