ニトー

ハートビートのニトーのレビュー・感想・評価

ハートビート(2016年製作の映画)
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カマし合い映画。何でもかんでもカマしまくる。

これ今年観た映画の中でワン・オブ・ザ・ベストムービー。

安っぽ〜い取ってつけたような恋愛描写が邪魔していたりコマーシャル観てるような演出だったりマイケル・ベイもあわやといったいまやアベンジャーズの代名詞的に使われるぐるぐるカメラを2人でこなす(マイベスト共感性羞恥である鬼武者2のギャラクシーキッス並みに恥ずかしい)とか、観ていて辛いところは結構あるんですがそれを補って余りある音楽と舞踏のアンサンブルがある。

特にパーティでのバイオリン対決。ラストの発表会も上がる部分はあるんですが、明確に両者が対峙する戦いであるにもかかわらず、お互いの攻撃としての音が奏で合い相乗効果を生み出し個と個の戦いという矮小なものを超越したハーモニーが立ち現れてくるところが最高。というかここがこの映画のすべてと言っていいんじゃないかと思う。

いや、音楽も全体的に良くてサントラを即そぉい!するくらいには好きなんですけど(と思って検索かけたらCDねーでやんの!)、上にあげたシーン以外での音楽の使い方がくどかったりうるんですよね。ただでさえくどいシーンにボーカル曲入れるのとかはさすがにどうなの。

キャラクター周りに関してはクリシェとかそういうレベルではない雑さというか帰って邪魔にしかならないような描き方だったり、まるでそれを象徴するかのように蹴飛ばすために置かれたようなゴミ箱の配置だったり、カット割りすぎてもったいない気がしたりするし(いやもちろんダンスはすごいなぁと思うんだけれども)、いまいち人間に魅力を感じないんだけど、映画は物語をつづるものでも人間を描くものでもないと思いうので無問題。

ともかく超越的なものを観れて満足でござんす。

 

続編はどうなるかわかりませんけどやるなら観ますよ。
ニトー

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