ミステリーはあまり好みではないです。なんだか人物を駒みたいにしか使ってないみたいな気がして。
この作品もあまり気乗りしないまま観たのだけど、想像より遥かに刺さる良い映画でした。
推理物で主人公の主観が疑わしい作品ってたまに有りますけど、ここまでぼろぼろなのは記憶に無いなぁ。で、これは付き合いきれないなぁと思ってても、観進めていくうちに、努力が実を結んで少しづつ推理の糸口が見えてくるんですよね。自己の回復がそのまま事件の解決と直結しててすごくカタルシスがあります。上手いなぁ。
レイチェルのアル中も相当な重度のものですが、犯人も精神疾患が２つくらい重なっている風で、ごく普通に見える人がガッツリ病んでいるアメリカ社会の現実が透けて見える様でした。きっとこの辺が好きだったポイントだなー。
※作品自体と全く関係ないんですが、PCで鑑賞していて、変な操作をしてしまったのか物語の中盤くらいで監督によるコメンタリーが流れ出し、バッチリ犯人バレしてしまうというね…。やぁ、おかげで安心して見れたなぁ。それでも面白いんだから、大した物ですよ！ぐぬー。
