くわまんG

ブレードランナー 2049のくわまんGのレビュー・感想・評価

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
5.0
完璧。しかも最高。もうどうしようこれ。

みどころ:
果てしない願いのこもったSF
完璧な演出と脚本とデザイン
量産機という熱さ
予備知識不要

あらすじ:
人造人間レプリカント。それは人類が、人類のためだけに作った人形。自らの手で棲めない星にした地球で、なお便利に過ごすための道具のはずだった。しかし2019年、個を備えた彼らはクーデターを起こし、飼い犬に手を噛まれる結果に。
何とか反乱を鎮めた人類は、失敗を踏まえて従順な新型を製造。強靭な肉体に平坦な感情を宿した“それ”は、命じられるがままに旧型を始末する尖兵と化した。“それ”らは、ブレードランナーと呼ばれた……。

手塚治虫、フィリップ・K・ディック、リドリー・スコット、宮崎駿、今敏、押井守…。脈々と受け継がれてきたSFがこめた、ともすれば自滅しかねない人類への果てしない願いが、ここにもあります。

ブレランは問いました。
「私達はどこから来てどこへゆくのか…。」

さらにブレラン2049は加えます。
「VRやAIといった自作の快楽は、下手をすれば戦争より早く人類を自滅へ追い込みかねないけど、マジで大丈夫?」

そして答えます。
「迷ったなら善いことをせよ。それは必ず己の魂を救済する。そして奇跡を信じよ。揺るがぬ信念だけが奇跡を起こす。歴史が物語るように、世界は奇跡が変えてきた。」

さらに説きます。
「私達が誰かを愛して、愛を受けた誰かがまた誰かを愛して、愛が育ち受け継がれ無限に伝播したなら、いつか世界は恒久平和にたどり着くだろう。それが達成されるなら、担い手など誰でもいい。そのためなら、何だってできる。さあ、伝えよう。」