ドゥニ・ヴィルヌーブ監督は『ブレードランナー』の続編としての色味を出すことに注力したのだと思う。いちSF映画としてはそれほど突出したものはなく、旧作ほどの衝撃もないと感じた。が、このシリーズの続編としての面白味は非常に高い。 世界観をしっかり生かした新たなストーリーは旧作を知っていればこその面白さで、あの名作が受け継がれた話を観ることが出来る感動に酔いしれる。ライアン・ゴズリングを筆頭にキャストの熱演も素晴らしい。あの世界観の中のキャラクター達というのに違和感が全くない。魅力的なキャラ達でとても楽しめた。映画館で観てたら迫力も違っただろうなぁ。本作は興行収入がそれほどではなかったそうだが、やはりそこはオリジナルと同じでアートな作品だからだろう。万人受けはしにくい。そこにこだわった監督の手腕を自分は評価したい。
