今年ベスト入り確実。
「別離」からすっかりその世界に魅了されてしまって、今回も行って本当に良かった。
ファルファディ監督作品は…(自分如きが言うのもおこがましいのですが)
昔の日本監督作品のような趣を感じます。
写実的に全てを映し出すのでなく、あえて映さないこと、言葉でその場の表現をさせることで、こちらの想像を掻き立て、考えさせる。
暴力的な表現は控えめで、上品さ奥行きさを感じせる演出、台詞。
それでいてサスペンスもあり、もちろん今回のテーマである、人の心の難しさ、複雑さ、赦し…
イランの国情、女性の扱い、本当にたくさんのものがこれだけの時間できっちり物語として成立し、訴えてくる…
こんな作品なかなかないと自分は思うのです。静かに余韻を残し幕を引く、ファルファディ監督がなぜアーサーミラーの戯曲、舞台を題材として取り入れたのかも心に響きました…