シネマスナイパーF

アリー/ スター誕生のシネマスナイパーFのレビュー・感想・評価

アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)
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尺をフルに使っているけど、尺に対してエピソードが少ない気もするかな
ただ、すごい映画を観たという後味は残る
ブラッドリー・クーパーは本物だ
レディー・ガガは女優としても素晴らしい才能を持っているな〜


使い古された話をなぞるだけ、のように見えても、やり方ひとつでホントにダメになることだって普通にありえるんだから、その点今回のブラッドリー・クーパーは監督として確かな実力を見せたと思う

トントン拍子で成り上がるアリーと、強い孤独感を抱えるジャックのテンションの差が絶妙
エネルギッシュなアリーに元気を貰いながら、その分魂が擦り減っていくように見えるジャックを演じたブラッドリー・クーパー天晴れ
うまい話には躊躇いなく乗る奥さんに幸せになって欲しくて、辛い過去を抱えながらも、アルコールに頼り、嫉妬し、優しく背伸びする彼に寄り添えば寄り添うほど泣けてくる
人物描写のバランスが良くて、最低限のエピソードをちらつかせながら要所要所で小さく爆発させるという上手さ

アリーは自分に日の目をみさせてくれたジャックを愛しているし、ジャックはアリーの才能は絶対にみんなの前で披露すべきだと、音楽に対する純粋さに完全に惚れている
お互いがお互いを認め合って愛し合ってたからこそ、辛い部分多かったね

結局、アリーのマネージャーがとどめをさしてしまうのだけど、そこまでの描写が丁寧だから、マネージャーもそこまで嫌な奴には見えないし、だからこそ結末には頭を抱えざるを得ない


ものすごく丁寧な作品ですが、その分、音楽が説得力抜群
レディー・ガガは勿論、ブラッドリー・クーパーもあそこまで歌が上手いとは…
グレイテストショーマンよりサントラ好きですよ僕は


ちょっと長さを感じますが、ブラッドリー・クーパーの監督としての才能を感じました