skm818

幼な子われらに生まれのskm818のレビュー・感想・評価

幼な子われらに生まれ(2017年製作の映画)
4.0
妻の連れ子と上手くいかなくなって悩む男の話。いまどきこういう男も女も再婚で子どももいるというケースは珍しくないんだろうけど、やっぱ色々難しいものなのですかね。実の親子でも色々あるんだろうけど。
長女役の子が上手くて、あの年頃の女の子のわけわかんない不安定な感じがよく出てたように思う。実の父が相手でも、こっちくんなとなったりするのに、まして継父じゃね… 実のお父さんに会いたいというのは、やっぱ試してるんですかね。
手間賃くれとか言って嫌そうだったのに、いざ約束の日になるとスーツ着てお土産も持ってくる実の父笑える。そんなものなのだろうか。あんなにウザがって暴力まで振るっていたのに。
田中麗奈演じる妻のキャラがややわざとらしくてうっとおしいが、これはわざとこういったキャラになってるのかも。過去シーンではそれなりに深刻な感じだったし。嫌なことはあまり考えないようにして生きることにした人なのかもしれない。でもこういう感じの人が専業主婦で毎日待たれていると思うと帰宅したくなくなるというのもなんかわからんでもないなあ。ちょっと重いんだよね。でも思ってることを正直に言うのはいいのかも(前妻との子には会ってほしくないとか)。主人公もこの正直さに惹かれたのかも。
前妻は自分に黙って堕胎するような人だったわけで。こういう人今でもいるのかね。ただ再婚した相手とは上手くいってて、娘も新しい父親に懐いているんだよね。こういうパターンもあるのか。今のお父さんとも以前のお父さんともいい関係を保てる(そして親同士にもわだかまりがない)ことが子どもにとっては幸せなのかも。
主人公の男は、家族第一と言いつつ、実は自分のことしか考えてないんじゃないか。その片鱗がふとした折にチラチラ見えて、でも彼なりに一所懸命やってんだろーなとは思う。
結局長女は家を出て祖母のところで暮らすことになるのかなあ。それはそれでひとつの形だと思う。
skm818

skm818