もじゃ

RAW〜少女のめざめ〜のもじゃのレビュー・感想・評価

RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)
4.5
「お前は解決法を見つけて欲しい」

ベジタリアン一家の娘が肉を食べたら目覚めた。彼女の本質はどんなもの?

エグいぜ…
思春期、抑圧からの開放。少女が変わっていく姿をかなり極端な形でホラー的に描く。大学新歓が日本より過酷でイカれてる。フランスと日本との文化の違い、下品さが色々なところで見える。これ誰が片付けるんだよ…的な。
痛いシーンが多く、食べるシーンには凄いこだわりを感じる。中盤からは見てられないくらい衝撃的。少女の獣性をとても恐ろしいと感じてしまう。周囲がイカれてた筈なのに気付けば自分がイカれてる存在に。自分自身の本性に恐怖してしまう。

そんなにお金がかかってるわけではなさそうだけど、全ての映像はシーンと相まって印象的。画角が新鮮。結構引いた絵だったり、女の子をこんな真下から撮るのか!とか。女性監督ならではかもしれない。

序盤の肉食後、蕁麻疹から皮が剥けてまさに脱皮を示唆する。「ザ・フライ」みたいな。外出して自らの意志でモリモリ食べるのがターニングポイント。終盤どこまでもエスカレートするのか心配になった。オチがつくというか円環が閉じてエンド。獣医学部が舞台なのも納得。

何度も顔をしかめて目を逸らした作品。
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