ベルサイユ製麺

愛しすぎた男 37年の疑惑/ニースの疑惑 カジノ令嬢失踪事件のベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

2.9
ドヌーヴ力凄い。表情を動かさず、深層心理が一変した事を表現する神秘の演技メソッド。もはや神々しいです。対するギヨームもまた素晴らしい。ただ小賢しいだけにも、もっと深い部分で人間を知り尽くしている様にも見え、晩年期の、自分で自分すら騙しきってしまったかのような演技は見事です。(邦題は『自分を』愛しすぎた男、って意味かい?そうじゃなきゃ真反対だよ)
目に付くところは、…それぐらいかな。実話物に特有の煮え切らなさを、メリハリなく進めていくのでかなりの眠さです。劇伴も良くない。終盤の法廷シーンで小さくツイストしますが、時既に遅しという感じ。なんかこう、構成を変えるとか不要なシーンを大きく削るとかした方が好みです。
アンドレ・テシネ、久しぶりだと思ったら10年以上撮ってなかったんですね。もっと事件性のテーマでない物も観てみたいな。
あと、誰か原題の意味教えて下さい。読めぬわ!