さうすぽー

絵文字の国のジーンのさうすぽーのレビュー・感想・評価

絵文字の国のジーン(2017年製作の映画)
1.1
自己満足点 15点

※嫌な気持ちになるかも知れませんが、それでも評価はこのまま変えることは出来ませんでした、ご了承下さい。

借りようとした時は、子供向けっぽいけどスマホの中の世界という事で面白そうだと思い、アメリカで酷評されてラジー賞を取っていたことも全く知らずにただ直感で借りました。
そのため、予想以上にガッカリさせられました。

...この映画は正直良いところを探す方が難しいです。
ピコ太郎が出てくるサービスシーンと、
後半に出てくるドロップボックスの世界が綺麗だったことくらいです。

最初はキャラクターの印象から子供向けの作品なのかなと思ったのですが、スマホを持ってる男の子は中学生以上に近いし、クラウドやドロップボックス等と言ったワードは解るはずも無いです。主人公達が違法ソフト等を使おうとするなど、結構ブラックな要素があるのであまり良い内容だとはどうしても思えないです。だから、自分はまだ結婚してない年齢ですが、将来結婚して子供が出来たとして自分の子供には小さいときにこの映画を見せたくないです。

そしてスマホが解る中高生にとっては絵が子供向けっぽいし良いメッセージ性とも思えないですし、正直どっちの年齢層に向けたのかよくわからないです。
アメリカでは去年公開された映画なのにアニメ自体の質も、一応大きい劇場で観る映画として作られたのでもっとクオリティ高いものにした方が良かったと思います。

ストーリーは正直「シュガー・ラッシュ」をパクってるんじゃないかというくらい似てるところが多く(特にヒロインが何故かプリンセスだったというところ)、他の人のレビューを観ると「インサイド・ヘッド」にも似てるという指摘もあったので、確かに!と思ったのですが、だったらこの2つの作品を観た方が面白いです。
この作品はストーリーが退屈でつまらないですし、特に中盤なんて何も起きずにただ携帯の中をさまよってるだけです。
それを言ったら映画なんて凄く多いからパクりとか言ったら全部そうなっちゃうじゃんと感じると思うのですが、本当に「ここまで似せて良いのか?」と思ってしまうくらい似てしまってるんです。
大本の会社には訴えられてはいないと思うので恐らく大丈夫だとは思うのですが(^_^;)

また、劇中にいろんなアプリが登場しますが、アプリの個性が生かされてる訳でも無く、必要性が感じられないです。

更にラストの展開は主人公が絵文字の表情を何通りも変えられるという個性を持った事自体もよくわからないし、人間の男の子が好きな人に告白の絵文字を送るという話の展開としてどう必要あったのか、何を言いたかったのかと非常に疑問を感じました。
絵文字の必要性も感じられないし、いろいろな表情が出来るという要素もどう必要あったのか全然わかりません。
こういうのは絵文字ではなく言葉で伝えるのが一番だと思うのですが、それを言ってしまうとそもそもこの作品の根本から外れるから何とも言えないのですが...

この映画は結局どういう方向に内容を進めたかったか、何を描きたかったのかが最後まで観ても全く理解が出来ませんでした。

この作品が良かったという人には本当に申し訳無いのですが、残念ながら良いと感じたところが殆ど無いです。
突っ込みどころと疑問なところが多過ぎてだいぶ酷い作品であり、凄くつまらなかったです。

時間は80分と短いアニメなのに、観ててだいぶ苦痛でした。
自分はこれよりも良い子供向けアニメ映画は沢山あると思うので、正直この作品は全くお勧めしたくないです。
ここ最近で観たアニメでは間違い無く最低ですし、個人的な満足度も今年のワーストクラスです。

恐らく酷評された事を知った上で観るのなら思ったより楽しめるかも知れませんが、自分みたいに何も知らずに観るとかなり痛い目に合います。

2018年 ワースト1位