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過激派オペラのJINのレビュー・感想・評価

過激派オペラ(2016年製作の映画)
3.7
けったいな作品やったなあ。
アングラな演劇世界の毒気にやられた感じ。
早織演じる女たらしの女性演出家が主人公で、冒頭から飛ばす飛ばす。
69でゴロゴロ転げ回るし、その他にも女性同士による濡れ場がてんこ盛り。
それが何かエロいを通り越して笑えるのも不思議。

表現者の中には才能があっても社会の枠からハミ出しがちなヤバい人もいる。
そうゆう人が表現の追求、金銭感覚、恋愛感情、性的欲求から人間関係のバランスを崩しかねないのもわかる。
脳味噌の右側しか使ってないんちゃうか?みたいなタイプに周囲が思いっきり振り回される光景を目にすることもある。
この映画はまさにそう。

江本純子監督が自伝的小説を自ら映画にしてるってことなんで、そう考えるとまた物凄いもんを赤裸々に見せられてるのか?
その小説のタイトルが『股間』って。
演劇には疎いので「毛布族」っていう劇団も知らなかったけど、映画の中の劇団「毛布教」が演ってることはその熱量に圧倒されて妙に気になった。

この作品の存在は全然知らなかったし、Gyao!で適当にパラパラ探してなかったら出会ってなかったかも。
出演者に桜井ユキ、森田涼花、増田有華、趣里といった名前があったのも大きい。
それと後藤ユウミが演じてた「麿角桃美」っていう役名の響きが引っかかって、妙に口に出したくなってしゃーなかった(笑)
クセが強くて色々と激しい青春。
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