Kevin

シークレット・オブ・モンスターのKevinのレビュー・感想・評価

3.8
20世紀、アメリカからフランスに送り込まれたプレスコットという少年とその家族。
しかしその後、少年は問題行動を起こしたり、不可解な言動をとるようになる。
それらの行動は収まるばかりか次第にエスカレートし、最終的にその少年は成長し独裁者として市民を束ねる男へと変貌していた。
少女のような美しい少年がいかにして独裁者となったのか...。

彼を変えたのは親の存在か、戦争か、それとも元々彼の中で眠っていた本質か。

本作を観終わった後、思考が停止するほど圧倒されている自分がいました。
心の中でただ一言「凄え...。」と呟いている自分が。
何が凄いって音楽が凄いんです。
力強くもあり、気味悪くもある狂気に満ちた音楽に脳みそぶん殴られました。
冒頭からそんな音楽聴かされたらそりゃ食い入って観てしまいますよ。
こんなこと言っちゃあれですが、この音楽あってこその作品だと思います。
自分の心の奥底でこの作品に対する恐怖心が静かに、着実と沸いてくるのがわかるんです。
下手したらそこら辺のホラー映画よりホラーというか。
「これからこの少年はどうなるのか。」という不安に合わせるように絶妙なタイミングでBGMも流れるもんですから余計恐怖心を駆り立てられまして。
しかもその全部が全部違う曲だから本当に「凄え...。」としか言いようがなかったです。

作品自体は静かで派手さはあまりないにしろ、異常な程に脳裏にこびり付く衝撃的な作品でした。

あのラストから暗示される彼の運命、そして国の未来は?
少なくとも自分には光を見い出せなかった。

それにしてもステイシー・マーティンは色んな作品で綺麗なティクビを魅せてくれますね。同じ日に観た【五日物語:3つの王国と3人の女】でも披露してましたし話題作【ニンフォマニアック】でもそうでしたし。
こんなに若くて可愛いのに。
ねえ、もう、なんかありがとうございますほんと。
Kevin

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