ベルサイユ製麺

マンハントのベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

マンハント(2018年製作の映画)
3.8
出会い頭のノックアウト!!
大の字に倒れ、頭の上をヒヨコがピヨピヨ、…いや鳩が回っております!バサバサバサ…🕊

…marvelous!!完璧!いやそれ以上!完璧の上は…キ カク チガイです。めっちゃくちゃオモしろい!
ヤバイヤバイとの噂は聞いてて、でも思い切り楽しみたいので事前に情報を入れてなかったのが功を奏しました。やっぱり大真面目に作ったおかしな物が最狂です!

冒頭の港町のシーンから、劇伴、ファッション、日本語、展開全てのチューニングが狂ってます。続くセレブ達のイナた過ぎるパーティシーン!どうかしてる。最高だ…。
全体的に80年代の日本の刑事ドラマっぽいのですよね。出来事が場当たり的で杜撰。地道な推理や捜査より直感で暴れたい!って感じです。
殺人の疑いをかけられたドゥ・チウ(チャン・ハンユー)が大阪の街中を白昼堂々脱走したお猿さんみたいに逃げ回る!追う刑事・矢村を演ずるは、我らがマサハル・フクヤーマ!キャー!フキュ!カッコいい!この福山はいいぜ、おい。映画のテンションと彼の過剰な格好良さがバッチリ噛み合っとる!カレーにハンバーグをONした感じ。やはり、最高だ。
しばらく訪れてなかったのですがOSAKAの街はCRAZYですね!街中をあんな神輿みたいのが練り歩いたり、河川でジェットスキー・チェイスが日常的にあるなんて!
以降物語は、冤罪をはらしたいドゥと、真実が知りたい矢村のバディ物になります!おお、好き!…と言いたいとこですが、ここがちょっと中途半端かな? 手錠で、ずーっとオイル怪獣ペスターみたいに繋がってれば良いのになぁ。ギター弾くときも、スーパードライ飲むときも、ねるねるねるねを練る時も2人は一緒だよ。
アクションシーンは本当にバラエティに富んでますよ!素手の格闘もガンアクションも、オートバイも水上バイクもカースタントも全部盛り。流石!ストーリーを犠牲にしただけあって…。
そう、ストーリー、もう瀕死ですね。ジョン・ウーここまで破天荒だったかな?終盤の悪の研究所みたいところでの展開、凄いです!ファミコンゲームのストーリーみたいだった!興奮した!!だって、倉田保昭ですよ⁇平成の最後の年に倉田保昭の大暴れが見れるなんて思っても無かったよ!この辺りのシーンは全部ヤバくて、恐らくバカ映画ウイルスに侵されたウー監督が「俺にまだ香港ノワールの巨匠らしい心が残っているうちに殺してくれ!」と叫んでいたのではないかと推測。殺しちゃダメ!もっとこんなの観たい!
日本人キャストもみんな良かったです。無駄な重々しさの國村隼、全てが無駄な斎藤工、いい加減中国人に憎み殺されてしまいそうな池内博之!イキイキしてる。最高だ…。
個人的には福山演じる矢村と、新米刑事の百田(桜庭ななみ)のコンビに凄くシティハンターぽさを感じたので、もういっそジョン・ウー監督で福山雅治版シティハンターを作るべきだし、なんなら世界中の監督がシティハンターを撮って“シティハンター映画祭”を催して欲しいくらいです!「♪ダラララララ…第一回シティハンター映画祭の栄えあるグランプリは…オーストリア版『シティハンター』!監督ミヒャエル・ハネケ!」って。100tて書いてあるハンマーのトロフィーを持って微笑むハネケ…。最高だ。アホなリメイク最高。
え?中国版の『君よ憤怒の川を渉れ』のリメイク作品とか有るの?それ観たいなー!

今作、もうバカ負けするしかない、一部の隙もない珍品に仕上がっておりますので、好き者の皆様には是非ご覧いただきたい!…劇場でマジな期待してご覧になった方にはご愁傷様でしたと言うほかありません。

ハトの飛ばし方最高!世界中の鳩よ、意味有りげに舞い上がれ!ジョン・ウー最高!

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