Kevin

五日物語 3つの王国と3人の女のKevinのレビュー・感想・評価

3.2
17世紀、イタリアで書かれた「ペンタメローネ 五日物語」という民話集を基に描くファンタジー作品。
3つの王国、世代の異なる3人の女。
彼女らはそれぞれ“母になること”,“若さと美貌”,“大人の世界への憧れ”に対する強い欲望を持っていた。
やがてそれらの願いを叶えた3人。
しかしその先に待っていた運命とは...。

微エロで微グロな大人向けおとぎ話。

観る前から嫌な予感はしてましたが、やはり自分はこの手の作品が苦手かもしれません。
似たようなダークでおとぎ話チックな作品(内容は全く異なる)の【パンズ・ラビリンス】などが合わなかったので観たことを特に後悔もしてません。
「好きな人は好きだろうな」というのが第一の感想です。

内容はというと3つの王国の物語がほぼ独立して進みます。
そのどれもが壮大で美しい自然と対比するように血みどろで残酷。
そしてこれまた共通して言える(あらすじでも書きましたが)のがどの物語も〝欲望〟を軸に描かれていること。
各物語ごとのメインとなる人物が異なりはするものの各々強い欲望を抱いており、その欲望を叶える為だけに必死に足掻いています。

しかし馬鹿な自分にはいまいちピンと本作の伝えたいことが伝わってこなかったです。
“欲望を叶える為にとった善悪の行動は必ず代価として償われる。”ってことはなんとなく解ったのですが、それ以外のことを読み取れはしなかった。
それとも本作はメッセージ性よりもこの雰囲気、世界観を楽しむ為の作品なのか。
いずれにせよ世界観が肌に合わなかった自分にはもう少しわかり易く描いてもらえれば幸いでした。

こうゆう世界観を楽しめる芸術的な感性を持った人になりたい。
Kevin

Kevin