TakashiM

抱きたいカンケイのTakashiMのレビュー・感想・評価

抱きたいカンケイ(2011年製作の映画)
3.6
ナタリー・ポートマン体当たり演技!
って響きに単純に誘われてみた。


男女間の友情とか、割り切ったセフレの関係とか、それが成り立つかどうかっていう議論には前提がある。

感情をコントロールできる人間かどうか、である。

HeySayJUMPの薮くんにしか見えないアシュトン・カッチャー。
そもそもナタリーに好意を抱いていたわけで、感情をコントロールしてセフレ関係を続けられる訳がない。

一方ナタリーはというと、感情をコントロールしているのではなく、感情のぶつかり合いから逃げているだけ。
そもそも人間と人間が近くで接するということは、そこに何かしら感情の行き来があるもの。
その流れに飛び込み、感情の起伏に揺さぶられるのが怖いだけ。

こういう人っているよなあー。
結婚したいと言ってたAくん、急にキャラ変して「一人が楽しい。趣味に忙しい」って言い出した。
同じく結婚したいと言っていたBさん、「私は諦めて一人で生きる」と言い、高級1LDKを買った。

Aくんは、感情にフタして逃げ回ってるだけ。いつかそのフタが崩壊する。
Bさんは、いろいろと手を尽くし、痛い目を見て心に傷を負い、立ち直り、そのうえでの最後の決断。


結果、ナタリーは自分の気持ちに気付き、藪くんとのハッピーエンドに至るわけだが。
藪くんに出会わなければ、ずっとAくんみたいな人生だったかもね。
やっぱり、人は心に素直に生きていけるのが、一番幸せなんだと思うわけよ。


それにしても、映画としては薄味だった。
藪くんですら、ただのナタリーの引き立て役。
ぶっ飛んだ親父もその彼女も、引き立て役の引き立て役。つまりほぼ無味。

まさに「ナタリーを愛でるための映画」だった。


ちなみにAくんBさんは実在の人物。
今はどうなってるか知らん。
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