鷲尾翼

十三人の刺客の鷲尾翼のレビュー・感想・評価

十三人の刺客(1963年製作の映画)
4.0
【まとめシネマ】#859

【まとめ】
* 古き良き役者の渋味
* 台詞不要のの怒涛の殺陣シーン
* 旨味だらけの時代劇とラストの狂気

本作の役者陣は、白黒に負けない魅力を放つ。片岡千恵蔵、里見浩太朗、内田良平など侍に生きる渋い俳優が刺客として君臨する。菅貫太郎演じる悪役も、スマートな悪が似合う見事な人材だ。古くから愛される時代劇は、渋ければ渋いほど良い!

本作の見どころは、30分に及ぶ怒涛の殺陣シーン。13人の刺客に対して53騎の敵陣が立ちはだかる。ほとんど喋らずに、切って切って切りまくる攻防は時代劇の面白さそのもの。ラストの我を貫いた死闘も見事。

本作は、時代劇の面白さをふんだんに盛り込んだ旨味だらけの作品だ。そして、忘れられないのがラストの狂気。あの狂った姿は、しばらく忘れられない。
鷲尾翼

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