シュトルム凸映画鑑賞記録用改め

レッド・スパローのシュトルム凸映画鑑賞記録用改めのレビュー・感想・評価

レッド・スパロー(2017年製作の映画)
3.9
元花形バレリーナのジェニファー・ローレンスがプーチン似の叔父に利用されて、スパイの世界に。徹底的に「女」であることを利用させられるスパイは、娼婦に近い存在であった…
スパイものといっても、スパイアクションではなく、ジョン・ル・カレやグレアム・グリーンなどの古き良きスパイ小説の世界。すなわち、人間性を徹底的に削ぎ落とした冷酷な世界で、西側であろうと東側であろうと(本作は西側にかなり甘めの描写ではあるが)、巨大なメカニズムの中で消費される人間を描く。とりわけ、本作品は、その幕切れの鮮やかさが、ブライアン・フリーマントルの小説の世界のようである(本作にも少し似ている所がある「消されかけた男」オススメです)
気丈に堪えるヒロインや、裏の裏をかくストーリーが好きな人は気に入るでしょう。
最後のシーンの電話、自宅にそんな聞くからに怪しげな電話を掛けちゃダメだろうが…と思うが、その甘さも含めて好きです。
原作も読んでみたくなった。
さて、次は『アトミック・ブロンド』でも観ようかな?(笑)