鋼鉄隊長

GODZILLA 怪獣惑星の鋼鉄隊長のレビュー・感想・評価

GODZILLA 怪獣惑星(2017年製作の映画)
1.5
TOHOシネマズ梅田にて鑑賞。

【あらすじ】
突如怪獣が出現し宇宙へと避難した人類は惑星移住を断念し再び地球へと帰還する。しかしそこにはかつての宿敵ゴジラが残っており…。

公開前には「ゴジラをアニメでやるのか…」と少し抵抗があったが、いざ観てみると意外にも違和感無く楽しめた。玩具売り場に並ぶ絶妙にダサいソフビには絶句したが、さすが銀幕スター。カメラ映りが良い!結構カッコいいではないか。
そして、伊福部音楽に負けず劣らず重厚感のあるBGMと劇場が震えるようなゴジラの咆哮が素晴らしい。これだけでも劇場で観た甲斐があると言える。
物語は少々理屈っぽいが、主人公のゴジラに対する敵意が全面に出ていてわかりやすい。ちなみに、物語をより理解するためにも前日譚『GODZILLA怪獣黙示録』(角川文庫)を読むことをオススメしておく。この本は多数の東宝怪獣映画が小ネタとして使われており、特撮好きのバイブルとなる名作だ。
しかしその前日譚とは裏腹に、この映画をゴジラ映画として観るならば、こんなにつまらないゴジラは初めて観たと言えるほどの酷い出来であった。ゴジラである必要が何一つ感じられない。怪獣が単なる害獣としてしか描かれていないのが本当に残念。空想科学で塗り固めただけの「ゴジラ」には、従来のシリーズにあった戦争の暗喩や正義のヒーローのようなメッセージ性は欠片も無く、図体がデカイだけのハリボテでしかなかった。
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