翼

君の名前で僕を呼んでの翼のレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
3.4
まぁ率直に言うとそんなに好きな作品ではなかったという感想。
『1980年代の北イタリアのユダヤ系移民の同性愛の若者。』シチュエーションから、偏見と蔑視によって二人が傷付くことは自明なのではと、どこか覚悟しながら美しい情景に委ね見守るが、視点は純粋な一夏の失恋にフォーカスする。
一昔前なら『美しき二人の男の禁断の愛』的な世俗的な視点になり果てそうなところ、同性愛=禁断なんて古い価値観は置き去りに、『特別で秘匿ではあるが異常ではない一つの愛』といった視点を貫く。ここが良い。そして父親の金言で締めるこの構成は好き。
翼