華麗なる加齢臭

隻眼の虎の華麗なる加齢臭のレビュー・感想・評価

隻眼の虎(2015年製作の映画)
3.3
パクフンジョン監督は「V.I.P. 修羅の獣たち」(2017)「新しき世界」(2014年)と、お気に入りの作品と撮っているので期待したが、残念であった。

日本の韓国併合下において、朝鮮総督府や帝国陸軍が「虎狩り」したのは史実であり、また虎大尽とよばれた山本唯三郎の様に、当時の成金や権力者の「道楽」でもあった。
その様な事実があったとしても、この作品で描かれた帝国陸軍の「虎狩」シーンにはリアリズムを感じることが出来ず、現実感の少ない空想映画の域を出ない。

また、北海道に住むものとして、氷点下の岩場において素手で、自重を確保しながら登坂するなんてあり得なく、すぐに凍傷になっているだろう。