華麗なる加齢臭

アメイジング・グレイス アレサ・フランクリンの華麗なる加齢臭のレビュー・感想・評価

5.0
【私は間違いなくその場にいた】
私は間違いなく1972年1月13日14日のLAのバプティスト教会にいた。

マービンの「ホーリー・ホーリー」から始まるのだが、最初のワンフレーズで私は50年前の教会にワープした。拭いても吹いても汗が噴き出る蒸し暑さ、パフュームと汗の混ざった匂いの中にワープした。

それは、もちろんアレサの歌によるところも大きいが、バックのチャック・レイニー、バーナード・パーディ、コーネル・デュプリー、彼女の歌に陶酔するコーラス隊、そして神を感じ熱気を発している観客が、アレサと同じくらいに映し出されるので、映画を観賞というよりは、その場にワープするのだ。

アレサがAMAZING GRACEを歌う場面では大勢が号泣する。それを観るだけでも凄い体験だ。