このレビューはネタバレを含みます
【逆恨みになぜ気付かない】
とんでもない映画だ。高評価の皆さんは騙されている。
公開翌日に鑑賞したがあまりにも酷く書く気がしなかった。
なぜ、この映画を観た者は次の矛盾を感じないのだろうか?
餓死した倍賞美津子演じる遠島けいの復習のため、殺人を行う円山幹子(清原 果耶)。ゆえに円山は遠島に対し実の親以上の感情があることがわかる。
親以上の感情があるのであれば、保護取り下げの事実を知らず餓死するまで連絡もしなかった自分を責める。自責の念で押しつぶされる。決して他人を恨まないだろう。
にもかかわらず、殺人という復習を行った。ありえないキャラクターだ。この矛盾を解決するのであれば超重度の境界性人格障害等にすべきだが、どう考えても円山はサイコパスとしては描かれていない。
ましてや、福祉事務所職員(CW)は絶対に行わない準用保護世帯に対しアウトリーチで保護を勧めている。その様な人格を持つ円山が、自責の念から逆恨みし復習を選ぶとは100%考えられない。
「餓死者を出した」このことをマスコミがかぎつけ、あるいは議会で問題とされれば、市長のクビが飛ぶかもしれないほど行政にとっては大ごとだ。
福祉事務所職員は遠島の生活状況を知っていたので、取り下げすれば困窮することは予見できる。どんなに多忙であっても包括等に連絡しているはずだ。
それをしない職員は、かなりの冷淡な職員だろう。
しかし映画では被害者となる福祉事務所職員が冷淡な悪人として描かれず反対に人間味を持ちわせた職員としている。ゆえに所謂水際作戦として申請を取り下げさせるために、扶養確認はしない。その様なキャラではない。扶養確認に申請者が難色を示すのであれば、無理強いはしないはずた。
ロクヨンでも強く感じたが瀬々敬久氏はキャラの作りこみが弱い。とういうか雑だ。
映像の再現度は高いのでとても残念。