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レザボア・ドッグスのSUIのレビュー・感想・評価

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)
5.0
これはスゲーな。

ほとんど倉庫の中だけの限られた空間なのにこれだけの展開ができる。しかもほぼほぼ会話劇だけで。
役に立ちそうもないうんちく(というか屁理屈)でいながら観客の興味を引き、しかもそのキャラクター性まで印象付ける。それこそが、タランティーノの真骨頂である。
ライクアバージンが「巨根の男にやられる女の歌」とかものすごい発想の飛躍で本当にどうでもいいし、そしてそれをマドンナの元義弟のクリス・ペン(ナイスガイ・エディー)に説いて聞かせるという周到さ。
マジで一回マドンナに怒られた方がいい(実際に、そんな意味じゃねぇと怒られている)。

ちなみに、マイケル・マドセン演じるニヒルなMr.ブロンドことヴィック・ベガは、パルプフィクションのトラボルタでお馴染みヴィンセント・ベガと兄弟という設定らしい。

公開当時は本当に革新的で、それまで見たこともないような斬新な映画だった。
映画好きはもちろんのこと、ちょっとアンテナ立ててるような人たちはみんなこの映画に魅了され、熱狂し、夢中になった。
レザボアドッグス以前と以降でハリウッドの作品性はだいぶ変わったと思う。
それほどのパワーを持った映画だった。

タランティーノはレザボアドッグスを撮るためにトゥルーロマンスの脚本を売ったらしいけど、それもタランティーノが撮っていたらどうなっていたことか。
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