クルードス

羊の木のクルードスのレビュー・感想・評価

羊の木(2018年製作の映画)
3.0
元受刑者である人を受け入れられるのか。その人に更正する意志が無い場合はどう向き合うのか。
元受刑者は現実世界での他人のメタファーらしいです。

テーマは面白いが、不発感というか、もう一息な印象だった。

元受刑者は6人出てくるが、一人ずつのエピソードが若干薄味に感じたので、映画の中で収めようとするなら4人位で良かった印象。
松田龍平、北村一輝、優香、クリーニング屋か床屋のいずれか一人。
この4人でもうちょっと濃い味にして欲しかった。
あと、片思いしている女性のエピソードはあまり必然性は感じなかった。

あのラストも、サイコパスは死ねばいいというメッセージに見えてしまい、この映画で伝えたい事が分かりづらくなった印象。

役者陣で印象に残ったのは、北村一輝!
出てきただけで「この人はもうダメな人だ」と一発で思わせる雰囲気がすごかった。
この雰囲気があるからこそ、逆に実はいい人でしたというのも面白かったかも。

あと、なぜか何度も出てくるバンドの演奏。
あのメンバーから作られたとは思えないノイジーな音楽はかなり好きです!