山本

女神の見えざる手の山本のレビュー・感想・評価

女神の見えざる手(2016年製作の映画)
3.8
台風の吹き荒れる2017年衆院選の日に日比谷シャンテで鑑賞。ロビイング代行という日本にはない仕事の映画。
ルカ記12章14節(だっけ?)の神父のジョークが面白かった。なるほど知識がないとチャンスを逃すぞと。
中盤、主人公側の仲間(銃規制緩和法案に反対、つまり銃規制すべきという立場)が暴漢に襲われたところを銃を持った市民に助けられ、世論が「防衛のために銃を持つべきだ!」と傾き始める。このへんアメリカのリアリティという感じがする。思想が現実を構成するのではなく、現実が思想を構成してしまうという例。
テレビ討論でどんどん感情的になってしまう主人公が見ていてつらかった。しかし最後の逆転劇よ。動きのない地味な題材だけど、緊迫感のあるスコアやスピーディーな展開で最後まで引き込まれた。
山本

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