しゅん

王冠の真珠のしゅんのレビュー・感想・評価

王冠の真珠(1937年製作の映画)
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サッシャ・ギトリの好きなとこは、本人が役者として思い切り出演しているが故に不要な神話性を感じずに観れること。まぁ神話性を感じるのはこちらの問題とも言えるが、それにしても一人四役を演じて歴史の軽薄さを証明していく本作の軽やかさを愛さない人間など果たしているのだろうか。セリフはボール遊びのパスであり、それはカット割りの遊びでもある。『祖国の人々』から20年映画を撮らずトーキーになってから連発したのもさもありなん。今でも一切古びない多言語会話劇は、その音声性の強さにも関わらずアクションと撮影の強度を保っているように感じる。なんでそう感じるかはわからん。マリア像が動いてが真珠を落とすところとかほんとよいのよな。
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