(別媒体から感想を転記)
2023/03/21
数百年の西欧史の中で7つの真珠が辿った軌跡を辿る。ここまでのサッシャ・ギトリ作品の中で最も普通の映画(とはいえ、だが)だったかもしれない。シネマヴェ…
面白かったが、少し中弛みした印象。
残り三つの真珠の行方は? というパートが蛇足とは言わないし必要な部分だとは思うのだが、どうにも冗長だった。全体的に、もう少し切り詰めても良かった気はする。
でもあ…
演劇っぽすぎるのかなんなのか、壮大な話に映像が追いついていないというか、頭がついて行きづらい。話の展開が雑!と思ってしまった。副詞だけで会話するところがさすがで許す!と思ってしまう。ドリュバックにあ…
>>続きを読むサッシャ・ギトリの好きなとこは、本人が役者として思い切り出演しているが故に不要な神話性を感じずに観れること。まぁ神話性を感じるのはこちらの問題とも言えるが、それにしても一人四役を演じて歴史の軽薄さを…
>>続きを読む2時間に満たない時間の中で、「王冠の真珠」をめぐる歴史と散逸したみっつの真珠の捜索が語られる。驚くべき語りの速度は、途中ついていけなくなるかというほどに速い。ラストの「落ち」も含めて見事というほかな…
>>続きを読むこれは傑作。サッシャ・ギトリ作品は、部屋の中で完結する舞台劇より、『トランプ譚』や本作のように時間と空間を越える作品が面白い。冒頭、ギトリがジャクリーヌ・ドリュパックと目線が交わらない切り返しで会話…
>>続きを読む冒頭はギトリとドリュバックの会話シーン。現代(1930年代当時)の歴史家のギトリが、妻(恋人?)に数奇な真珠の運命を語り始める場面だ。同様に、同じ物語が、英国王へその侍従からと、教皇へ秘書長から、…
>>続きを読む真珠をめぐる偽史語り、或いは仙人語り。もちろん語るのはギトリ。古美術や文物が戦乱や侵略で数奇な運命をたどる例は世界中に多くある。語られるのは真珠が運命に翻弄される、数ヵ国と数世紀にわたる壮大な物語。…
>>続きを読む