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オリエント急行殺人事件のshinoのレビュー・感想・評価

オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)
3.9
ミステリーの女王、アガサクリスティの名作を映画化。
探偵のエルキュールポアロは、中東での仕事を終え、とある事件の捜査をするためにオリエント急行に乗車する。
雪の影響で止まる列車の中、人が死んでいるのが発見される。

もうウン年ほど前に原作を読んでいましたが、完全に犯人以外ド忘れして、ああ〜こんな感じだったな〜って思いながら見てたので、完全に新鮮な気持ちで見れました(いっそのこと犯人も忘れていたかった…)。ついでにワイン片手に見た🍷

「そして誰もいなくなった」「アクロイド殺し」「ABC殺人事件」etc…と並ぶクリスティミステリの古典名作。30年代の刊行なので、テンプレ的なところがあると思いますが、やはりいいものはいい!
旧作の映画も鑑賞済みですが、あちらはだいぶ淡々としていた記憶があり…今回もそうなのかな?と思っていましたが、そんなことはなかった。
カメラワークや話のテンポに工夫が見られ、ほとんど列車の中から動かないにも関わらずグイグイと見せようとする画面は見ていてとても楽しかったです。ポアロの風貌も今までの大阪のおっちゃん感から抜け出したのも新しくて良かったのかな?と。

そしてポアロの俳優さん、目が、目がとんでもなく美しい。まだ見てない人は目に注目してほしい。青灰っぽいなと思いきや光が当たれば、日の当たらない夕暮れ時のような青色で素晴らしく美しい。って思ったらポアロの人監督かーい!んでマイティ・ソーの監督なんかーい!!

古典ミステリ原作映画を見るにあたって事前知識が無い・原作を読んでないというのは強みでもあるし、羨ましくもある。読んだ時のアッ!とした思いを味わえる機会があるなんてほんと羨ましい。もしまだ未読の方がいれば、未読のまま作品に触れてほしい。
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