低予算で製作されたインディーズ作品ながら、脚本・演出とも非常によく練り込まれた素晴らしいホラー・サスペンス作品。
画面に満ちるのは明らかな違和感と不気味さ、そして恐怖。
徹底的に練り込まれた脚本・演出！見逃していいシーンは1つもなし！
お金も名誉も満たされた、富裕層の白人が最後に「不老長寿」「永遠の命」を獲得しようとして、誰も見てない秘密の会合で、非人道的・非倫理的な行為に驚かされること間違いなし。
各場面の演出や各キャラクターの立ち振舞ひとつひとつに至るまで、アメリカにおける黒人差別を醜悪かつ徹底されている。
映画の隅から隅まで本当に仕掛けが多く、演出やストーリーに多重的な意味やメタファーが仕掛けられていることに気づくので、2度楽しめる良作。
深読みすると、人種差別意識が強いアメリカ社会そのものから、「脱出して自由になりたい！」という黒人の逃れきれない悲痛な叫び。
すでに発売されているDVD・ブルーレイといった円盤には収録されているのですが、本作には陽の目を見なかったアナザー・エンディングがある。
そのエンディングとは、クリスが最後にローズをアーミテージ家の屋敷近くの路上で殺して、車で立ち去ろうとするまさにその時、親友・ロッドではなく、警察が現れてクリスを逮捕してしまうという筋立て。
アナザーエンディングではなくて本当に心から良かったと思える🥹
