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マン・ダウン 戦士の約束の三流のレビュー・感想・評価

マン・ダウン 戦士の約束(2015年製作の映画)
3.5
冒頭のシーンを見ていて、あれ?一体何の映画を見ようとしてたんだっけ?と少し混乱してしまいましたが、終わってみれば結果ある程度予想通りの着地点に辿り着いた映画ではありましたかね。
確かにキャッチコピー通り衝撃のラスト7分46秒でしたし、あなたの心はえぐられると言うのも確かに間違いなくそうではありましたけどね。
とりあえずこんな状態になってしまうぐらい、戦争とは恐ろしいことなのだと言うのは十分伝わってきました、他の映画でも多々描かれてきたネタではありますが、エンドロールのテロップを見ると、これは現実なのだと、改めて痛感させられましたよ。
まあ私は当然それを味わったことは無いので、正直毎度半信半疑なところもあったりはするのですが、何にしても出来ればこんなことを誰も味合わない世の中であって欲しいものですね・・・。

しかし時系列が大きく分けて3つぐらい頻繁に入れ替わりながら物語が推移したので、途中までホント分かり難いと言うか、先が見えなくて結構混乱したなぁ。
アフガニスタンでの戦争シーン、上官との面談シーン、そして荒廃した故郷で家族を探すシーン、時間軸が全て違うので注意して見てないと何のことだか分からなくなりますね、これは。
まあそんなこんなで前半は謎な部分が多々ありつつも、後半徐々に着地点が見えてくるにつれて、心がグサッとえぐられました、切なすぎます、主人公のガブリエルはただ家族を愛し守りたかっただけなのに、何でこんなことになってしまったのか、心が痛みましたよ・・・。

ただ難点を言えば、ガブリエルが戦争へ行かなければいけない理由が弱すぎたかな、それと奥さん・・・もう少し早く家族会議やっておこうよと、そんな風に思えてくるところもあった分、微妙にのりきれない部分もあった映画ではありましたかね。
とは言え、帰還兵の心象風景を垣間見れたこの作風は、間違いなく心には刺さりましたから、とりあえず一見の価値はある映画だったと思いました。
それから主演のシャイア・ラブーフの熱演にもグッと来ましたね、プライベートでは物議を醸すも、役者としては一級品だと言うことを改めて証明した映画だったのではないでしょうか。
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