Norisuke

氷菓のNorisukeのレビュー・感想・評価

氷菓(2017年製作の映画)
2.4
灰色の高校生活でいいと嘯く「省エネ主義」な主人公、折木奉太郎は姉からの勧めで古典部へと入部する。そこで出会った千反田えるの「わたし、気になります!」という言葉に導かれて、様々な謎を解いていくようになり…な話。
京アニ版のえるたそー、なイメージとヤレヤレ系の先駆けな主人公に敬遠していたものの、実際に観てみると丁寧に考えられた日常の謎の物語が展開されていて割と面白かった。
20代の俳優陣にセーラー服や学ラン着せるのはやはりコスプレ臭が半端ないものの、「らしい」配役で良かったのではないだろうか。高山市のロケもいい雰囲気だと思う。斉藤由貴のオーラは凄まじかった。
姉がやたらと最強だったり、そんな姉に奉太郎がタメ口きいたり、ラノベ的なお約束がアイタタな感じ。ヤレヤレ系とはいえ誰かに任せっきりではなく自分で解決する主人公なので、そこは何とか観ていられた。
それまでに散りばめられた様々なピースがカチッとハマっていくのは面白い。映画故、演出的に後出しジャンケンな解答はあるものの、数多くのフラグを綺麗にまとめた脚本は良かった。
物語の展開として仕方ないとはいえ、同じシーンが何回も繰り返されたのは少々残念。もう少し撮りようがあったのでは?と思った。
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