突然意識不明となった婚約者の回復を待ち続け、8年越しにその約束を果たしたという、奇跡の実話。
タイトルやオープニングから、実話ということを全面に押し出す。初々しい出会いの場面から婚約に至るまでの日々は、人生における何気ない日常の幸せを感じさせる。
その一方、展開や結末にある程度予想がつくが故に、その時が来た時の辛さも大きい。
その後は病人と彼女を取り囲む周囲の人々の生き方が、過剰な演出無しに淡々と描かれる。8年間という長きにわたって、主人公はいかにして待ち続けたのか。
ラストの公園で一歩一歩歩みを進めるシーンは、これまでの長い長い時の流れを感じさせ、そしてこれから二人が支えあって生きていく人生を示唆しており、極めて感動的であった。
壮絶な人生に頭が下がる。
