LalaーMukuーMerry

夜は短し歩けよ乙女のLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

夜は短し歩けよ乙女(2017年製作の映画)
4.2
なんなんすか、これ? 思春期をとっくに通り過ぎ、酒に飲まれた経験のある大人向けの恋愛コント風アニメです。
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こじらせた感じの京大生の先輩が、後輩の素直で元気でマイペースな黒髪の乙女の気を何とか引こうとするナカメ作戦の顛末記。ナカメ作戦とは…
  ナるべく
  カノ女の
  メにとまる
「先輩、奇遇ですね」「やぁ、たまたま通りかかったものだから…」
「奇遇ですね」「たまたまだよ…」
それは今や偶然と呼ぶべき回数をはるかに超え、運命の赤い糸を感じざるを得ないほどの回数に達していた・・・
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とってもアホな感じですが、鑑賞後のスッキリいい感じは「アメリ」に通じるものがある(ずいぶん回り道)。独特の絵、尖ったキャラの登場人物、機関銃のように繰り出される含蓄あるセリフは笑える。アニメの中のミュージカルは「ムーランルージュ」を思い出して楽しかったし、自由奔放な妄想の洪水で「インサイドヘッド」「脳内ポイズンベリー」を思い出したのは私だけ?
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3DCGとは全然別の方向に進化したこんなアニメも全然ありですね。てか、こっちの方が本来の漫画の良さが出てる気がする。
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私、学生時代は京都で過ごしたので、今でも京都の風景は記憶にしっかりある。木屋町、加茂川河川敷、下鴨神社、吉田キャンパス、百万遍交差点、餃子の王将・・・、アニメにこんなのが登場すると嬉しくなる。ラストの喫茶店は進々堂ですね、でっかい木のテーブルと長椅子、店の雰囲気ですぐにわかった、あぁ懐かしい。