のら

怪盗グルーのミニオン大脱走ののらのレビュー・感想・評価

3.0
人気シリーズの3作目で、前作で反悪党同盟の一員となったグルーだったが、バルタザール・ブラットを取り逃がしてしまった事が原因で反悪党同盟を追放される所から話が始まる。そのため話の主軸はグルーがバルタザール・ブラットを捕まえ反悪党同盟に復帰するという話になるが、本作の問題はそれ以外の要素が多すぎる点にある。

本作で扱われる内容は、バルタザール・ブラットの話だけでなく、グルーの生き別れの双子のドルーとの再会、前作でグルーと結婚したルーシーがマーゴを始めとするグルーの三人の養女に母親として認めて貰おうと奮闘する話、そしてグルーを見限ったミニオンズ。これに加えて本編ともいえるバルタザール・ブラットの話が並行している。もちろん、それぞれのエピソードのクオリティが低い、というわけでは無い。しかし本編を含め各エピソードが薄まってしまっている印象は否めない。

また本作の敵であるバルタザール・ブラットが80年代に活躍した子役で未だに80年代を引きずっていて、自分を見限ったハリウッドに復讐するという設定自体は面白いのだが、80年代オマージュというかパロディが多くてドリームワークスが作ったモンスターvsエイリアンに似た印象を受ける。

つまらないわけではないのだが、全体的に話が分散してしまっているせいで、結果的に面白さがミニオンズに依存してしまっている。そして本作はミニオンズの登場シーンは多くない…。
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