kanegone

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダルのkanegoneのレビュー・感想・評価

3.8
タフだわ。

子供時代を演じるのは、まさかのマッケンナさん。ギフテッドで神童役が似合ってた輝く笑顔のあの子が、トーニャ・ハーディング役っすか。すごいわ。

母の再婚、離婚、キモい義兄弟。
絶望的に荒んだ交友関係。
こりゃサバイバルだわ。

ボッコボコに殴られつつ、罵りあいつつで迎えたトーニャ初滑走のシーンは、

鳥肌モノ

この人、なんでフィギュアだったんだろ。プロレスラーか解体屋にでもなってたら、きっと天職だっただろうに・・

と思うのも無理はないが、

「フィギュアしかない」

その信念と覚悟がこの人の生きる道だったんだなあ。


十分 gifted だったのに、誰からも下に見られ、「面倒見てやってる」という扱いをされ。

でも、トーニャ自身は、自分は他人の力を借りなくとも輝ける太陽であって、月ではないのだ。ということを全く疑っておらず。

この映画の内容や、実際のオリンピック出場という実績から考えれば、その自覚は妥当であり。

自分の内と外との評価のギャップが、彼女に無茶をさせてしまったんだろうな・・。

と私は思いました。

これは・・

女子フィギュア版ロッキー?
いや、最後に勝ってないか。

あとこの映画、選曲が抜群です。

逆境にタコ殴りにされながらも、自分の本領を世界に示すのを決して諦めなかった、逞しい女性の物語。大好きかも。
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