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人間狩りのmingoのレビュー・感想・評価

人間狩り(1962年製作の映画)
3.9
こんな結末の犯罪ドラマもあるんか。傑作やな。「時効警察」はこういう着眼点からうまれたのか。「人間狩り」というタイトルがイメージと違くて笑う。ノーエスケープとかホステルみたいな狩りモノではなく、こちらも昭和が誇る刑事ドラマ。悪人を過度に恨むあまりいきすぎたクソデカ長門裕之がもがく姿と、昭和にはあまりにも綺麗なヒロインが多いため影には隠れてしまうが普通に美人暗い役やらしたらめっぽう気になる渡辺美佐子の、腐れ縁な恋愛に犯人の行方と相まって相乗効果をうんでいる。当時の品川→赤羽→熱海→京成青砥とロケーションも楽しみつつ、ずっとイライラしている長門裕之もとい桑田佳祐と旅行しているかのようで愛着が湧いてくるのもうける。「罪を憎んで人を憎まず」がテーマなのだが、戦後民主主義に毒されまくってて、時代も感じることができる。
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