個人的に印象的だったのは、テロリストが死亡した報道が流れた際の家族の反応でした。
褒められたものではないにしろ、その気持ちは実に正直なところで、そういうものをしっかり描ける社会というのは素晴らしいことだと思う。
英雄に奉られて浮き足だってしまう彼の家族も、それに嫌気が差してしまうのも、彼女に大事な話があると言われて逃げてしまうのも全て実に人間らしいなと。
周囲の人々が彼を英雄や被害者、障害者として見てしまう中で彼女だけが彼を一人の人間としてしっかり見据えているのが良かったです。
人間の弱さと強さをしっかりと描きつつ、人間としても成長していく姿を描いた素晴らしい作品だと思います。
そして、こうしている間にも同じような境遇、苦しみながらも頑張っている人がいるということを理解しなければなと。彼もまた、この先大変なこともあるかもしれないけど周りの人たちと共に歩んでいって欲しいと思います。
