ろ

さらば愛しきアウトローのろのレビュー・感想・評価

さらば愛しきアウトロー(2018年製作の映画)
5.0

彼が出演している映画は「スティング」と「明日に向って撃て!」しか観たことがないし、彼が手掛けた映画は「リバーランズスルーイット」と「普通の人々」しか観ていない。
なのにどうしてだろう。感動でいっぱいになってしまった。
青いスーツに茶色と白のレジメンタルを締めた彼はとても素敵で、笑うと私の頭の中にいる若い彼と重なって鳥肌が立った。
レストランでシシーさんと食事をするときの後ろ姿なんて本当に昔のままで、タイムスリップしたみたいだった。

いつもは何よりもプロット重視な私が、ただただ役者さんに夢中になっていた。
白髪にサングラスがよく似合うトムウェイツさん。
少し気弱そうなところが若い頃そのままのダニーグローヴァーさん。
ああ、年を重ねるってなんて魅力的なのだろう。

「子どものときの自分に恥じないように生きていたい。楽に生きるんじゃなくて、楽しく生きたい。」
シシーさんの家のポーチで彼が口にする言葉は、役を越えて、彼自身の言葉になっていた。





( ..)φ

警察とのカーチェイス、不意に開くトランクから大量のお札が舞う。
キートンみたいに、リズミカルに映し出される16回の脱獄。
音楽も字幕のフォントも、もう最高だった!
たくさん観てから、またこの映画に帰ってきたいと思います!
ろ