イライライジャ

サスペリアのイライライジャのネタバレレビュー・内容・結末

サスペリア(2018年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

オリジナル版とはほぼ別物なのに確実に本作はサスペリアだった。色彩を抑えて地味にした分ラストの“赤い場面”が酷く脳裏に焼き付く。修羅と狂気と乱舞。
魔女に支配されている学校で新しいカラダに選ばれた生け贄のスージーこそ真のマザー・サスペリアムだったわけなのだ。魔女たちの生と死を握り、一掃する本物の魔女。
オリジナル版ではバレエだったがコンテンポラリーダンスに変更されているのは賢いし見所。あの前衛的でエロティックな衣装やダンスはバレエでは出せない。
四肢バキバキダンスも良かったけどオリジナル版のように如何にもホラー映画的な演出がないのは残念。芸術性が強すぎるのでホラー要素はあまり期待すべきではなかったのかも。(他のレビュー見てたらエグいやらグロいの意見が多いけど一体どこがそう思うのか本気で理解不能)

観た直後は音楽も演出も展開も違いすぎるし長いし全然リメイクちゃうやんつまらんわと思ったけど、ダリオアルジェントのサスペリアを意識しつつも全く影響されず独自の解釈でサスペリアを描いたって考えるといろいろと凄い。賛否分かれそうだが、カルト的な立ち位置にも成り得そうな挑戦作。
こんなけ語ってなんですが、私は全然好きじゃなかった。すぐに記憶から忘れ去る映画となりそう。