Aya

バトル・オブ・ザ・セクシーズのAyaのレビュー・感想・評価

3.4
FOXサーチライトファンにはお馴染みのジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス夫妻監督作品。

私この話、全然知らなくて。
ビリー・ジーン・キングもボビー・リッグスも知らないし、今、ウィンブルドンやってるけど、気にしてるのは招待席にどんなセレブが座ってるか(今年ウィル・ポールター見に来てましたね)とかなので、テニス自体にもそんなに詳しくないんですけど、熱いよね。

なんでスポーツもの、ってこんな門外漢のやつの胸も熱くさせてくれるんだろう。
クライマックスのバトル・オブ・ザ・セクシーズの試合は息を飲みながら見て、涙を流しました。
テニスの点の入り方難しいw

ウーマン・リヴの時代を率いるように強く美しく生きたビリー・ジーン・キング。
エマ・ストーンのそばかす眼鏡も可愛かったですよね。
彼女は周りに恵まれていると思う。
夫、恋人、同僚。

だからこそあれだけテニスに集中し、抜群の試合で観客を魅了したんだろうなあ。

テニスウェアも可愛いですよね〜!!
色使いとかほんとサーチライト〜ww
テニスウェアは白しかダメ、みたいなイメージあったから、あれも新しい試みだったのかしら?

昔「SEX AND THE CITY」に出てた時と、全く同じようなデザイナー役のアラン・カミングや、毒舌おばさんサラ・シルバーマンが脇を固めているので色々間違いないセンス。

そして大切な要素である女性の権利獲得問題。

折しもヘンリー・カヴィル氏による、残念なコメントのゴタゴタを目にした日に、この映画を見たことでいろいろ考えました。
今「MI6:フォールアウト」の宣伝してるじゃないですか・・・。

私たち女性が思ってる以上に、何も感じても考えてもいない男性は多いのかもしれない。
この映画に出てきたボビーの遊び仲間や全米テニス協会の役員のように。

スティーヴ・カレル演じるボビーは自称、男性至上主義のブタ、として女性は台所と寝室にいろ!と言い放ち、男より劣る存在だとしてビリー・ジーンにも勝つ気満々なんですよね。

でも実際がどうであったかは置いといて、この映画を見る限りあんまり嫌な人に見えないんですよ。
そりゃギャンブルはするわ嘘はつくわ家にはいないわ、この人が夫やったらさすがに嫌やけど、人としてどことなく魅力があるというか。

ユーモアが度を越してますよねw
エリザベス・シュー演じる奥さんのことは本当に愛していて、子供も可愛い。
そしてテニスに対する思い入れもものすごく強い。
だからこそ負けたくなかったのかな?と思いました。

希望的解釈だけど、老いてもなお名テニスプレーヤーとしての自分を守るために、あの試合をどうしてもやりたくて、男尊女卑的な悪役に敢えて甘んじてたことこそブラフっぽく感じた。
男尊女卑のブタってよりは、テニスに固執する老害、といったほうが正しいのでは?

なんかこの映画、サーチライト作品としてちゃんと宣伝してました?
製作陣もビジュアルも見るからにサーチライトなのにチラシ見てもFOXです!としか書いてないから、あれー?と思ってたのですが・・・私の見間違いかもしれないけど、そこ結構重要だからもっとおっきく書いて・・・。

今年のサーチライトの日本公開はほんとすごいですね!
今作、「パティ・ケイク$」「スリー・ビルボード」「シェイプ・オブ・ウォーター」「犬ヶ島」ってか。
頑張れ!例年の2倍くらい働いてる日本のパンフレット作ってる人たち!!


日本語字幕:岩辺 いずみ
Aya

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