焦げすーも

バトル・オブ・ザ・セクシーズの焦げすーものレビュー・感想・評価

4.0
豪州旅行からの帰りの飛行機で鑑賞。
男女差別の実話物で、おっさんテニスプレイヤーのボビーがヒールだと思っていたが、なかなかどうして。スティーブ・カレルが演じるボビーが愛らしいのなんのって。
ウィンブルドンの栄光は遥か彼方。お腹はでっぷり、ギャンブル依存症で懸けテニスに興じ、妻からはそっぽを向かれる始末。人生はギャンブルだ!と喝破し、女性トッププレイヤーとのマッチメイクを自ら行う。
彼の目的は女性を貶すことではなく、自らの威信を取り戻すこと。彼の武器はショーマンシップ。徹底的に道化師役になることでスポンサーと観客を集める。見事なギャンブラーだ。

対する、女性チャンプのビリー・ジーン・キング。
冒頭のシーンで彼女はテニスプレイヤーの男女賞金格差の是正を訴える。観客は男性の決勝と同じくらい集まっていると主張するビリーに対し、男性と女性の実力差が違うことが賞金差に表れていると聞く耳を持たないテニス協会。スポンサーは何に対して対価を支払っているかという2つの考え方の対立。

ボビーとビリーの対決が行われたのは、アストロズの本拠地アストロドーム。なんと集まった観客は3万人。これだけの観客を集め、なおかつボビーを叩きのめすことで、ビリーはテニス協会をぎゃふんと言わせたのだ。実に痛快な実話。

LGBTの話も実話なのだけれども、その二者間ではなく、夫の健気さに心を奪われたな。
焦げすーも

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