シェイクスピアが書いたとされる中世の歴史劇を、2012年にBBCが製作したものの劇場版が漸く東京に来ました。
リチャード2世が実際はどんなだったか( 死因も諸説あるようで )分からないけれど、今作はあくまでもシェイクスピアの本に依れば…という事。
そういう訳で台詞もシェイクスピアの大好きな弱・強・弱・強のリズムに乗っている事が多く、詩の様に流れがあり耳に心地良く入ってくる。
俳優たちも皆、シェイクスピアの舞台で鍛えられた名優ぞろい。
主役のベン・ウィショーは、10歳で王位に就きながらあまり政治能力の無かったリチャード2世の心の動揺を上手く表現していた。
美しい砂浜でのシーンも、王冠を譲り渡すシーンでも、台詞と演技に魅せられる。
そして一番の驚きはBSでポワロを演じたデヴィッド・スーシェの朗々とした魅力的な声と力強い演技。
この声でポワロを観ていたら印象が30%はUPしたと確信!(吹替もまぁ良かったんですが 😄)
たった1人の王にイングランドの全権が委ねられていた時代。
そして戦いに次ぐ戦いの時代。
リチャード2世からヘンリー4世へと王冠は渡っても、そこに又王としての苦悩は続くのですね。