すずき

アトミック・ブロンドのすずきのレビュー・感想・評価

アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)
3.5
「ジョン・ウィック」「デッドプール2」のデヴィット・リーチ監督作品。
「ジョン・ウィック」での、鏡を使った視覚効果やブルース・リーのオマージュはこの映画でも見られる。
それに加え、今作はリーチ監督の単独監督作品の為、自分の好きなものを好きなだけ詰め込んだ、入魂の作品。

まずは良い所。
東ドイツの無機質でソリッドな建築物に、左右対称の硬い構図、そして光と影を強調した画で引き締めた、拘りの映像。
80'sヒットソングを使用したBGMは現在の流行だし、80年代を舞台にしたこの映画にピッタリ。
そして演出が一々シャレオツ。
ストーリーは語り口はトリッキーだけど、誰が味方か分からない、スパイものとしては王道の展開。
レトロなスパイガジェットも嬉しい。
アクションシーンだって抜かりなく、特に中盤のクライマックス、長回しで繰り広げられる一連の死闘は圧巻!
主演のシャーリーズ・セロンが素晴らしい。40代に見えない美貌とアクション、ファッションモデルのような素敵モードなコーディネート、そしてけっこーガッツリなレズシーン!
けっこーガッツリなレズシーン!

…と良い所をまとめると、何だこれ、神映画かよ!って思う。
でも…何だろね、今ひとつノレない。
自分の体調とか気分によるものなのか?しかしFilmarksスコアの伸びも微妙な所から、皆様も今いちノレなかったのだろう。

最近私が思うに、物事のレビューって、あーだこーだ言葉を重ねて「理屈」をこね回しても、結局は「面白い・面白くない」という感情に帰結するのだと思う。
だからって、「面白い・面白くない」しか書かなかったらレビューの意味ないから、あーだこーだ言うんだけどさ。
んで、この映画については、「面白くない」を語る理屈がよく分からなかったのだ。
それを表す言葉が、きっと何かあるのだろうが…皆様のレビュー見て勉強しよっと。