100年以上前に実際に起こっていた天才発明家エジソン(ベネディクト・カンバーバッチ)と、カリスマ実業家ウェスティングハウス(マイケル・シャノン)の歴史に残る闘い。
エジソンの直流方式
vs
ウェスティングハウスの交流方式
ふたりの性格と同様に、
ふたつの電流方式の特徴や
長所短所も両極端。
たとえ大きな報酬が入るとしても、
人を傷つけたりするものは作りたくない。
プライドの高さもある。
対極にいる相手のことを認めたくない、認めるわけにはいかないという焦りから犯してしまう過ちの数々…
ルールを破った時の代償の大きさ。
傲慢さや思いやりの欠如…。
エジソンとウェスティングハウス。
そして科学者テスラ。
この3名が組むことができていたなら…
と思わずにいられないエピソードも多い。
ラストに繋がる万国博覧会での
エジソンとウェスティングハウスの会話。
互いを認め合えることの強さ。
雪解け。
形は違っていたとしても
同じところを目指していたからこそ、
もっと早くに認め合える関係を築けていたら…
ネガティブキャンペーンで相手を傷つけず、誰かを悲しませることもなかったかもしれない。
だけど常にライバルとして真逆のアイディアがあったからこそ、今より更により良い物を…との向上心や闘争心で安定した電流供給が可能になる仕組みを開発することに繋がったんだとも思う。
現代に生きる私たちも日々その恩恵を受け、その存在がない生活はもう考えられないほどに身近に当たり前のように浸透している。
だけど決して当たり前ではなく、
発明や普及に長年かけて尽力してくれた彼らの発想と技術力、想い、時に犠牲すらもたくさん積み重ねられている。
今の時代になくてはならない便利な生活にも繋がる電流戦争を描いた伝記ドラマ。
キャスティングも素晴らしく、
実力派俳優の競演で魅せる骨太作品。