FumiyaIwashina

南瓜とマヨネーズのFumiyaIwashinaのレビュー・感想・評価

南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)
3.8
ツチダの視点から女性のリアルな姿を包み隠さずえがいた作品。観ていて幸せになったり、暖かい気持ちになれる作品ではないがものすごく心に刺さるものがあった。
表向きは恋人の音楽の夢を支えるいい彼女だが、裏では夜の仕事したり、元カレと浮気をするという男からしたら一番辛い女。でも、男も働かず音楽に専念させてもらうものの、その音楽も行き詰まってるという状況で、相手に文句を言える筋合いもない。そして、そんな二人が離れた方がいいのはわかってるけど、離れたところで幸せになれる保証もなく、何よりこれまでの幸せな思い出が邪魔して、簡単に離れることもできない。それら、ひとつひとつの苦しみがとてもよく伝わってきた。
時間が比較的短く、後半は少しあっさりし過ぎてた印象もあるが、それまでの裕福ではないながらもお互いが現在の全てでどこも欠けてない生活ぶりからの変化が苦しくも見応えあった。苦しい時には相手のことを責めず、一歩踏み出す勇気の大切さを感じさせてくれる作品。