ゆーさく

ブリムストーンのゆーさくのレビュー・感想・評価

ブリムストーン(2016年製作の映画)
3.4
女をムチで叩くことが人生の生き甲斐みたいな牧師さんが、嫁さん、娘さん、孫娘さんと、親子三代に渡って、ムチで叩くために追いかけ回す話。



悪役の牧師が色々難しい御託並べてるけど、言いたい事は要するに
「俺がロリコンなのは神のご意志」ってこと。


でも女側が自分を突っぱねるのは「神のご意志ではないので、罰を与えなければならない」らしい。
頭の中でその辺の線引きどうなってんだろ?
ロリコンの狂信者ってのは、手が付けられない。




物語が章ごとに、過去へ過去へさかのぼっていく進め方で、だんだん登場人物の謎が解けていくという飽きさせない作りは感心。


ただ大変ヘビーでえげつない描写も多く、笑いどころなんてひとっつも無い。


敢えて言うなら、牧師の謎の戦闘力の高さと生命力の強さが人外のそれである点が、ちょっと鼻で笑ってしまうとこかも知れない。


牧師は、スクリーンに映ってる時はのそのそ歩いて大変トロそうなのに、ひとたびフレームアウトすると、すぐどっかに消えたり、急に姿を現したりする。

カメラに映ってない所では撮影現場のADみたいに、メチャきびきび走ってるのかも知れない。
そう考えるとちょっとだけ和むけど。


結局最後まで女性陣は理不尽な目に遭い続けるし、男性陣も女性の味方の場合だと理不尽な目に遭い続ける。それに耐えるだけ。

それも2時間半全編に渡って。


昨今流行りの「女性の強さ」ってのをネガティブに描こうとすると、こんな作品になるのかな?って、なんかそんな感じの映画だった。
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